クラブが選手育成に力を入れる理由

選手育成

多くのサッカークラブがトップチームに選手を供給する重要な機関として下部組織を持ち、選手育成に力を入れています。下部組織で育った選手がトップチームに昇格し、試合に出場することはこの上ない喜びです。しかし、近年では選手育成を行う理由がビジネス化しているのです。

サッカー界では、選手が他クラブに移籍する際には移籍金が発生します。選手が高く評価されているほど移籍金も高額になり、クラブにとっては多額の収入を得る手段になっているのです。その移籍金に目を付け、トップチームで選手が戦力になることを目的に育成するのではなく、高値で他クラブに売却するために育成を行うことが目立ってきました。

また、サッカー界の規定として、選手の移籍金は当該クラブ間のみではなく選手を育てたクラブにも分配されます。そのことも選手の売却に拍車を掛けています。

サッカークラブのサポーターにとっては、自クラブの下部組織で育った生え抜き選手が試合で活躍する姿を見ることが楽しみの一つでもあります。しかし、ひとたび活躍すればビジネス上の理由によってすぐさま移籍させられてしまうのが現状なのです。