ビジネス化するサッカークラブの買収

サッカークラブ

古くからサッカーが文化として根付いているイングランドやイタリアでは、サッカークラブのオーナーになることが人生の最大の夢であるとされてきました。そのため、経営危機に陥ったクラブを買い取るのは必ずと言って良いほどサッカー好きの企業経営者だったのです。しかし、近年ではビジネスとしてクラブを買収することが増えてきているのです。

特にイングランドにおいてその傾向が顕著に表れています。プレミアリーグの名門として名高いクラブも、株式を上場していたことで買い占められ、新たなオーナーが就任しました。その結果、クラブの資産を担保に借り入れた借金を買収費用に充てたため、一気に財政が悪化する事態となっています。

また、産油国の企業グループが豊富な資金力を背景にオーナーの座に座ることもあり、金に糸目を付けない補強戦略でサッカー界の移籍金が高騰しています。 こういった買収劇は、クラブを応援したいという気持ちではなく自らが所有する企業の宣伝のためというビジネス上の戦略になってしまっているのです。